©2019 by NOURISH JAPAN LLC.

 
検索
  • 泉谷 道子 Michiko Izumitani

Fresh NEWS! パンデミックの危機を乗り越える4つの方法

戦争や災害等の危機によって引き起こされる恐れが、奪い合いや攻撃行動を生む一方で、過去の様々な危機的出来事に目を向けた時、そこには心を打つ、私たち人間に元来備わっているとされる「思いやり行動」がたくさんあります。


このブログを読んでいる皆さんも、ボランティア活動や寄付を行ったご経験があると思います。





自己の不利益をかえりみず他者の利益のために行動する利他性については、近年脳科学や生物学、道徳心理学等の分野において急速に研究が進んでいます。


そしてこの度Scientific Report(2020年2月)に発表された論文によると、お腹を空かせた19ヶ月の赤ちゃんさえも、見ず知らずの他者に食べ物を分け与えることが確認されたそうです。


ネコだって!(これ本当かわいい。何回見ても飽きない)


この利他性を伝播することで、ウィルス感染拡大の危機を乗り越えようという記事が、人の幸せについて研究する、カリフォルニア大学バークレー校のGreater Good Science Centerのサイトに掲載されていますので、ご紹介します。(意訳をまとめたもので、私の感想も入っています)


① 英雄行動に目を向けよう


 今この瞬間も、危険な環境の中で患者の手当てに全力を尽くしている人がいます。また、他者への感染防止のために、自らを隔離している人がいます。


それらの行動に意識的になることが私たちの中に「道徳的高揚」を生み、それが楽観性と利他的な行動へとつながることが研究でも明らかになっています。


自分には直接的な恩恵がなくても、遠い誰かの向社会的行動に触れ、それによって自分の行動も変えることで社会に正の連鎖を生むことができるなんて、改めて人間の持つ力ってすごいと感じます。


② 心を落ち着かせよう


 例えば瞑想や散歩など、マインドフルになれる行動をとりましょう。


マインドフルネスが感情的な反応を抑制し、物事に対する道徳的な理由付けや判断を促すといわれています。


会えない友人にも連絡を取り不安を和らげることで、落ち着いた空気を拡げ、過剰な恐れやパニックを防ぎましょう。


③ 感謝を伝えよう


 様々なイベントがキャンセルになり、普段利用できるサービスが使えないなど、「なんだよー」と、まずは落胆や文句の言葉が口から出そうになります。


でもその影には、ウィルス感染拡大を防ぎ、他者の健康を損なわないようにという、たくさんの人の気遣いと努力があります。


感謝の言葉を伝えることで、それぞれのアクションが大切であることが伝わり、利他的行動がより多くの人にも促されます。そしてそれは信頼関係を生み、やがて試練に負けない社会の創造へとつながるかもしれません。


④ 私たちが元来持つ思いやりを実践しよう


恐れを感じると、「犯人探し」をしたり、他者を攻撃したくなります。しかしそのことが何も解決しないことは、明らかです。


組織心理学の研究でも、思いやり行動を実践することで協同が生まれ、複雑な課題が解決されやすいことが明らかになっています。


以上、パンデミックの危機を乗り越える方法として、以下4つをご紹介しました:


1)英雄行動に目を向けよう

2)心を落ち着かせよう

3)感謝を伝えよう

4)思いやりを実践しようという


もちろんこれらは手洗いなどの感染予防行動以上に効果的というわけではなく、あくまで「社会的衛生」に寄与するものです。


トンネルの出口が見えない中でもどかしい毎日ですが、人を守りたいと強く感じた時、私たちの内側からは自分たちも気づかなかった感情や行動が生まれ出ます。それらに意識的になり、自分自身や社会の肯定的な変容に期待を寄せたいと、私自身考えています。


出典:

How to Keep the Greater Good in Mind During the Coronavirus Outbreak

In the midst of our panic around COVID-19, we must look to each other to help us get through it.

BY JILL SUTTIE | MARCH 10, 2020


Altruistic food sharing behavior by human infants after a hunger manipulation

Barragan, R.C., Brooks, R. & Meltzoff, A.N. Altruistic food sharing behavior by human infants after a hunger manipulation. Sci Rep 10, 1785 (2020). https://doi.org/10.1038/s41598-020-58645-9



63回の閲覧